
| 項目 | 値 |
|---|---|
| ドライバー | 3DD(ダイナミックドライバー×3) ・10mm 二重磁気ダイナミックドライバー×1(中低域) ・6mm シングル磁気ダイナミックドライバー×2(高域) |
| 再生周波数帯域 | 20 Hz – 40,000 Hz |
| インピーダンス | 24 Ω |
| 感度 | 112 dB/mW |
| ケーブル | 0.75mm 2pin(qdc型 / Type-C 突起形状)3.5mm L字プラグ |
総評
KZ DQ6は、片側に3基のダイナミックドライバー(10mm×1、6mm×2)を贅沢に配置した、パワフルなサウンディングが魅力のトリプルDD搭載ハイブリッドIEMです。
10mmDDがもたらす厚みと深みのある低域表現に加え、アレイ配置された2基の6mm小口径DDが高域の明瞭度と解像感をシャープに引き伸ばします。BA(バランスド・アーマチュア)ドライバーを使用せずダイナミック型のみで構成されているため、帯域間の繋ぎ目が非常に滑らかで、ダイナミック型ならではの自然な空気感と一体感のある音響空間を作り出します。
亜鉛合金製フェイスプレートと樹脂シェルの組み合わせにより高い耐久性と美しいビジュアルを両立。手頃な価格帯でありながら、音の厚み、解像感、迫力を高次元でバランスさせた、ハイコストパフォーマンスな実力派モデルです。
このイヤホンのケーブルは、JSHiFiのGYT8 3.5mmで試聴を行っています。イヤホン本体の音にケーブルの音も載っていると思われますので注意してください。
高域
KZ DQ6の高域は、アレイ配置された2基の6mmダイナミックドライバーが担当しており、BA型とは一味違う自然な繋がりと明瞭なレスポンスが特徴です。アタック音やシンバル、ハイハットの打音を華やかかつ刺激的に描き出し、楽曲全体にメリハリと明るい透明感を与えます。
ダイナミックドライバーならではの滑らかな音の減衰と空気感があり、音の粒立ちをくっきりと捉えられます。高域の伸びは非常に鋭く、解像度の高いカチッとしたソリッドな質感を打ち出します。
ただし、録音状態や音源のジャンルによってはシンバルや金属音の伸びがやや刺激的に感じられ、高域に鋭さやサ行の刺さりを感じる場合もあります。しかし、このエッジの効いたクリアで華やかな高域表現こそがDQ6の持つスピード感とノリの良さを強固に引き立てています。
キャスリーン・バトルの「Rejoice Greatly」では、バトルの高域の伸びが素晴らしく、声を張った時の音圧もそこそこにありますが、伸びる高域が好きな人には嵌る音だと思います。
中域
KZ DQ6の中域は、10mmドライバーの力強さと2基の6mmドライバーの明瞭性がバランスよく交差し、クリアでボーカルの存在感が際立つ自然な定位感が特徴です。低域からの過度な被りやこもりが抑えられており、ボーカルや主要楽器がくっきりと浮かび上がります。
BA型のような硬質さや刺さり感がなく、ダイナミック型特有の滑らかさと肉厚な響きを兼ね備えています。男性ボーカルの低い響きから女性ボーカルの伸びやかなキーまで、音の繋がりが自然で滑らかに表現され、アコースティックギターやスネアの鳴りも生々しく描写されます。
中高域にかけて適度な張りがあり、音の輪郭がシャープに立ち上がるため、ポップスやロックなどのメロディラインを鮮明に楽しむことができます。全体的に凹みを感じさせず、他の帯域とスムーズに馴染む上質で癖の少ない中域表現です。
Russell Watson の「Nella Fantasia」では、男性ボーカルの堂々とした声の鳴り方が印象深いです。低域とのバランスも丁度良く気持ちよく聴いていられます。
宇多田ヒカルの「Traveling」では、ボーカルが比較的近くに定位し、安定した鳴り方をしています。バックの音も良く拾っていますが、ちょっと低域が強い印象を受けます。「Final Distance」の場合、冒頭のリップノイズもしっかり拾っており、ボーカルとピアノの音が丁度いい塩梅にバランスが取れています。聴いていて気持ちいいですね。
低域
KZ DQ6の低域は、10mm二重磁気ダイナミックドライバーが力強く駆動し、圧倒的な量感と深みのあるボトムエンドを作り出します。アコースティック構造によるレスポンスの速さが際立ち、豊かな低音でありながらもブーミーにならず、タイトでキレのある心地よいアタック感を獲得しています。
サブベースの沈み込みが深く、バスドラムの重低音やベースラインの重厚なグラデーションをリアルに響かせます。低域全体のエネルギー感が高く、楽曲の土台をどっしりと支えるパンチの効いた推進力を提供します。
トリプルDD構成のクロスオーバー設計により、豊かな低域が中高域へ悪影響を及ぼすことなく綺麗にセパレートされています。解像度の高さとアコースティックな臨場感を両立しており、ロックやEDMなどの躍動感あふれる楽曲をエネルギッシュにドライブする迫力満点の低域表現です。
Russell Watson の「Nella Fantasia」では、低域の沈み込みが丁度良い塩梅に鳴っています。
宮本笑里の「Marina Grande」では、低域の沈み込みがズーンとバウーンの間位の鳴り方で、ちょっと緩い感じかなと思います。低域の響きもさることながら、ヴァイオリンの音が丁度良く、バックの細かい音も良く拾ってくれてます。
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