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SENNHEISER IE800

項目値
ドライバーダイナミック・カナル型 7mm Extra Wide Band (XWB) ダイナミックドライバー
再生周波数帯域5 Hz ~ 46,500 Hz (-10 dB) / 8 Hz ~ 41,000 Hz (-3 dB)
インピーダンス16 Ω
感度125 dB (1kHz, 1Vrms)
ケーブル3.5mm ステレオミニプラグ(L型)
目次

総評

Sennheiser「IE 800」は、わずか7mmの「XWB(Extra Wide Band)ドライバー」1基と高剛性セラミック筐体、そして革新的な「D2CA構造」を融合させ、ダイナミック型カナルイヤホンの完成形を示した至高のフラッグシップIEMです。

マルチBA機やハイブリッド機のような複雑なクロスオーバーに頼らず、超小口径シングルドライバーならではの極めて滑らかな全帯域の繋がりと完璧な位相特性を実現。D2CA技術が耳道内の不要な共振ピークを抑制することで、刺さりのないどこまでも澄み渡る高域と、見通しの良いクリアな中域、そして解像度と沈み込みを高い次元で両立したタイトな超低音を奏でます。

圧倒的な解像度と広大な音場感、そして超低歪みな音響表現を誇り、ダイナミック型シングル構成の真価と極致を全世界に知らしめた歴史的名機です。

高域

Sennheiser「IE 800」の高域は、独自のD2CA(Dual Chamber Absorber)構造と7mm XWBドライバーがもたらす、圧倒的な解像度と歪みのない極めて透明な伸び感が特徴です。

イヤホン特有の耳道内共振によって発生する高域の不要なピーク(刺さり)を二重アブソーバー構造が的確に吸収・抑制。これにより、刺激的な攻撃性を排しながらも、超高域まで見通しの良いどこまでもクリアな伸びを実現しています。シンバルの余韻やヴァイオリンの倍音成分、微細な空気感までもが濁りなく繊細に描写されます。

微小な音の粒立ちまで緻密に表現する高い解像度を備えつつ、硬さや人工的な強調感が一切ありません。極めてナチュラルかつどこまでも滑らかに伸び切る表現力は、ダイナミック型シングルドライバーの限界を塗り替えた最高峰の高域パフォーマンスと言えます。
キャスリーン・バトルの「Rejoice Greatly」では、ややボーカルが後方に位置するものの高域の伸びは素晴らしく、声を張った時でも音圧はあるものの辛くなる様な事はありませんでした。

中域

Sennheiser「IE 800」の中域は、超小口径7mm XWBドライバーがもたらす高い応答性とD2CA構造による低歪みな特性が合わさった、濁りのない極めてクリーンで自然な描写力が特徴です。

ボーカルや主要なアコースティック楽器の帯域において、人工的な着色や輪郭の強調感を一切感じさせず、演奏者の息遣いや声の微細なニュアンスまでありのままに描き出します。シングルドライバーならではの繋がりの滑らかさにより、低域や高域との音色の乖離(クロスオーバーの違和感)がなく、声の解像度と位相感が完璧に保たれます。

ボーカルが極端に前に張り出すタイプではありませんが、緻密な音場空間の中に正確な音像として定位し、伴奏に埋もれることなくくっきりと浮き立てます。透き通るような明瞭度と原音に忠実なナチュラルさを高次元で結実させた、見通しの良い優れた中域表現です。
Russell Watsonの「Nella Fantasia」では、ややボーカルが大きく聴こえますが、音としてはナチュラル傾向だと思います。
宇多田ヒカルの「Traveling」では、低域がボーカルと張り合う感じで聴こえます。定位としては若干奥ですね。全体的に最近のイヤホンと出音の傾向が違う感じがします。ちょっとベールを1枚被った感じです。「Final Distance」は冒頭のリップノイズがかろうじて聴き取れました。バックのピアノとストリングスが同時に鳴っている箇所では、少しボーカルに被る感じがあります。

低域

Sennheiser「IE 800」の低域は、背面のデュアルチャンバー構造と7mm XWBドライバーの優れた駆動性能が生み出す、超低域まで揺るぎなく沈み込むスピード感と圧倒的な解像度が特徴です。

7mmという小口径でありながら、大型ドライバーや開放型ヘッドホンを思わせるほど豊かなスケール感と深いレスポンスを実現。ブーミーな膨らみや濁り(ボヤけ)を完全に排除した非常にタイトかつレスポンスの早い低音で、バスドラムのアタック感やベースラインの解像度を正確に描き出します。

量感で力押しするのではなく、中域(ボーカル帯域)へ一切被ることのないクリアなセパレーションを徹底的に保持。超低音の打撃感とダンピングの効いた制動力を兼ね備え、ダイナミック型ならではの豊かな質感を維持しながら極限までシャープに研ぎ澄まされた至高の低域表現です。
Russell Watsonの「Nella Fantasia」では、低域の沈み込みが深く、若干ボーカルにかかる部分も見受けられました。
宮本笑里の「Marina Grande」でも低域の沈み込みが深く、ズーンという音が筐体の大きさの割に強く感じられました。ただちょっと低域の制動が甘く響きが残る感じを受けました。

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