
| 項目 | 値 |
|---|---|
| ドライバー | 1DD(10mm DLCダイヤモンドライクカーボン振動板 ダイナミックドライバー × 1基) |
| 再生周波数帯域 | 20 Hz – 20,000 Hz |
| インピーダンス | 30 Ω |
| 感度 | 114 dB/mW |
| ケーブル | 0.75mm 2pin(タイプQDC / カバー付き2Pin-S)(3.5mm / 2.5mm / 4.4mm プラグ付属) |
総評
TRN CONCHは、10mm DLC(ダイヤモンドライクカーボン)デュアルマグネットダイナミックドライバー1基を鏡面仕上げの高品質な液体金属亜鉛合金シェルに収めた、エントリー帯の常識を覆す圧巻のビルドクオリティと完成度を誇る1DDモデルです。
DLC振動板ならではの応答速度の速さと低歪みなサウンドが魅力で、輪郭がくっきりとした高解像度かつクリアな音像を描き出します。さらに、音調を変更できる3種類の交換式フィルターノズル(標準・低音重視・高音重視)と、2.5/3.5/4.4mmに対応するプラグ交換式ケーブルを標準搭載する圧倒的なプレイバリューを実現しています。
タイトでキレのある低域から明瞭な中高域までバランス良く再生し、ノズル交換によるカスタマイズ性も相まって、手頃な価格で本格的な高音質と拡張性を存分に堪能できる極めて満足度の高い傑作イヤホンです。
このイヤホンはケーブルにリスキー氏(@Risky0516)のカタパルト式1段のケーブルを使って試聴しています。
高域
TRN CONCHの高域は、10mm DLC(ダイヤモンドライクカーボン)振動板の持つ高い剛性と応答性能を活かした、非常に明瞭で解像感が高く、音の輪郭がくっきりと立つサウンドが特徴です。微小なニュアンスやアコースティック楽器の倍音成分まで繊細に描写します。
金属筐体とDLCの特性が相まってレスポンスが速く、シンバルの叩き始めのアタック感や余韻の伸びが鋭く爽快に響き渡ります。標準ノズル(黒)や高音重視ノズル(青)では見通しの良さが際立ち、クリアで抜けの良い高音域を楽しめます。
高解像度ゆえに音源によってはやや硬質さや鋭さを感じる場面もありますが、ノズルを赤(低音重視/ウォーム)へ変更することで刺激感を程よく抑えるカスタマイズが可能です。好みや楽曲に合わせて高域の伸びと耳当たりの良さを調整できるフレキシビリティを備えています。
キャスリーン・バトルの「Rejoice Greatly」は、発音がはっきり聴こえ高域の伸びも問題ありませんでした。声を張った時の音圧ですが、そこそこの音圧で辛いというまではいきませんでした。総じてボーカル向きの機体だと思います。
中域
TRN CONCHの中域は、DLC振動板の優れた過渡特性によって引き出される、クリアでボーカルの定位感がはっきりと際立つ爽やかなサウンドが特徴です。低域の膨らみに埋もれることなく、ボーカルや主要なメロディ楽器が前に出て聴き取りやすいセッティングとなっています。
声の輪郭やブレスの伸び、アコースティックギターの弦のはじきが非常に明瞭で、立ち上がりの速いシャープな表現を得意とします。輪郭がくっきりしているため、細かな音の分離感に優れ、アンサンブルの中でもボーカルが埋もれません。
全体的に寒色系〜ニュートラルでドライな質感を持ち、見通しの良さと解像感を優先した現代的なチューニングです。甘さや余計な響きを加えないストレートな描写力により、J-POPやアニソン、スピード感のある楽曲のボーカルパートを鮮明かつリアルに届けてくれます。
宇多田ヒカルの「Traveling」では、ボーカルを気持ちよく聴かせてくれます。若干ボリューム上げ気味でも大丈夫でした。「Final Distance」の冒頭のリップノイズも聴こえ、低域も邪魔せずにボーカルに集中できました。
Russell Watsonの「Nella Fantasia」はボーカルが前面に出て気持ち良かったです。
低域
TRN CONCHの低域は、10mm DLC(ダイヤモンドライクカーボン)デュアルマグネットダイナミックドライバーと金属筐体がもたらす、スピード感に優れ、タイトに引き締まったソリッドなサウンドが特徴です。量感で押し通すタイプではなく、制動力の効いた質の高さを追求しています。
ボワつきや無駄な膨らみが極めて少なく、バスドラムのアタックやベースラインの音階変化を正確かつシャープに表現します。低域がボトムをしっかり支えつつも中高域へ干渉することが一切ないため、楽曲全体のクリアさや解像感を損ないません。
もう少し重厚感や低域の厚みが欲しい場合は、付属の赤ノズル(Atmospheric)に交換することで、中高域の明瞭度を保ったまま豊かな深みと量感をプラスできます。タイトなレスポンスとチューニングの柔軟性を兼ね備えた、スマートで高品質な低音表現です。
宮本笑里の「Marina Grande」では、低域の沈み込みは感じられますが、そこまで深い音ではなく、ちょっとタイトな響きです。低域の収束も比較的早いです。どちらかというとヴァイオリンの音がちょっときつく感じられます。
Russell Watsonの「Nella Fantasia」でも低域の沈み込みはそこそこ深いものの収束が早いです。
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